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膨らみ、多様化するポイントカード市場他:8月

膨らみ、多様化するポイントカード市場
野村総合研究所が昨年9月に発表した調査によれば、ポイントカードの平均的保有枚数は、6、3枚。発行済みのカードポイント市場は推計3300億円にも上るといいます。しかしそのうち4割が使われず死蔵しているとのこと。毎年1300億円を超える金額が、失効あるいは眠っている計算です。なんとももったいない話ですが、この眠った巨大市場に目をつけるビジネスが拡がっています。

たとえば東京のGプラン(株)は、複数のカードに散らばっているポイントを一つにまとめて活用させるサービスを行っています。約70社が発行するカードに貯まったポイントを、いったん「Gポイント」という共通ポイントに集約、約90社が提供する商品やサービスと交換できるようになっています。コンビニでのショッピングのほか、航空会社のマイル、電子マネー「エディ」への入金なども可能となっています。

ユニークなのは東京のまなび(有)。あるカードのポイントを別のカードに交換するためのルート検索をネットからできる「ポイント探検倶楽部」というサービスを提供しています。ネットに条件を打ち込むと、電車の乗り換え案内よろしく、交換元のカードと交換先のカードのリスト、交換率、交換までに要する日数まで一覧できるようになっています。

カードが普及し、誰もがポイントカードを持つ時代にあっては、よほどのプレミアムや特典がない限りかつてのような囲い込み効果は期待できなくなっています。そこで増えているのが相乗り。

今年JR東日本と家電量販店大手「ビックカメラ」は互いの施設で使える「ビックカメラSuica(スイカ)カード」を発行、話題となりました。このカードを使えばビックカメラで貯めたポイントをスイカと交換でき、切符も購入できます。ビックカメラが損をしそうに見えますが、ポイントの互換性を高めることで、潜在顧客を増やすことが狙いであるとのこと。

一方ではまだまだポイントカードが導入されていない地域や業態があります。
東京の(株)サイモンズは、全国どこの加盟店でもポイント利用できる「サイモンズカード」を展開しています。クレジットカードの読み取り機のある店舗であれば、改めてシステムを導入しなくてもいいため、地方の小規模事業者を中心に拡がっています。失効したポイントを社会貢献事業に使えるなど、ユニークな制度も特長です。

医療界にもポイント制度は浸透しています。美容整形の神奈川クリニックでは、診療費用の8〜10%が次回の支払いに利用できる診察券をかねたポイントカードを導入。本人のほか、家族や友人を診察してもポイントが加算されたり、2倍のポイントがつくキャンペーンなどもある本格的なものです。

一方、「脱ポイント」を掲げたのは、家電量販のケーズデンキ。ポイントシステムを導入せず、現金割引で勝負します。ポイントは初回の貯めた分を次の買い物で利用する仕組みですが、現金なら初回も次回も割引できるため、客にとっては同じ割引率なら、現金のほうがお得とのこと。

いずれにしてもどのポイントがどんなサービスをしているのか、良く確認したほうがよさそうですね。

※参考: 野村総合研究所 http://www.nri.co.jp/
Gポイント http://memweb01.gpoint.co.jp/
神奈川クリニック http://www.kanacli.net/price/point_system.html
株式会社サイモンズ http://www.symons.co.jp/
JR東日本旅客鉄道株式会社 http://www.jreast.co.jp/card/first/bic.html
ポイント探検倶楽部 http://www.poitan.net/
ケーズデンキサイト http://www.ksdenki.com/
頭で儲ける時代(あいであらいふ)
住友信託銀行調査月報 2004 ほか

細分化する体、パーツビジネス
新しい市場を開拓する時の一つの方向性として、専門化がありますが、こうした専門化で最近目につくのが、からだの部位に特化したサービスです。

たとえば、ネイルサロンなどはその代表。綺麗になりたいという女性の願望を爪という分野に特化させたことで、新しい市場を拡げました。
男性向けでは、ヘアカット専門店があります。通常の散髪ではパッケージ化されているシャンプーや髭剃り、マッサージなどを削ぎ、髪を切るというメニューだけに絞り込み、忙しいビジネスマンを取り込みました。なかでも最大手の「QBハウス」は徹底したコスト管理で10分1000円を打ち出し、今や年商80億を超えるビジネスに育てました。

一方、ヘアカット専門店がそぎ落としたメニューで注目されているのが、シャンプーにマッサージを加える「ヘッドスパ」というサービス。東京・新橋にある「シャンプー屋」では、15分から50分まで6種類のコースを取りそろえ、会社帰りのサラリーマンや、出勤前のOLの人気を集めています。ヘッドスパにはこのほか、一般のマッサージや育毛プランを導入したりする店などがあり、伸び盛りの市場です。

細かいところでは、「耳かき」というのもあります。
大阪市中央区にある耳そうじリラクゼーション「ロベリア」は耳そうじの専門サロン。耳の穴をモニター画面で確認しながら、耳垢を取り、その後マッサージやこめかみのツボ押しなどを施します。料金は40分で5250円だそうです。

一方東京には耳かきならぬ、イヤーエステがあります。港区青山にある「レスプランディール」は、耳のエステがフルコース70分、8400円で受けられます。決して安くはないものの、その究極とも言える癒し技に、体験者はしばし放心状態となるといいます。

足に特化したフットケアも最近のトレンドのようです。足といえば、足ツボマッサージやリフレクソロジーがすぐ思い起こされますが、フットケアは足の骨格矯正を基本とした、美容と健康の施術。

東京中央区に本社を置くアブコ(株)は、ドイツ式フットケアサロンを全国展開しています。ドイツで発達した「ボドロジー」という理論と技術で、外反母趾など足の骨格矯正から足裏、爪のトリートメント、イボやタコのケアなどまで行います。

もっと細かい人体パーツでは、まつげがあります。女性にとってマスカラは定番ですが、最近では「まつげパーマ」が一般化し、専門店も増えています。さらにまつげの人工増毛「まつげエクステ」も話題です。こちらも専門店が各地に誕生、今後増えていきそうです。

それにしても人間の体はどこまで市場開拓が可能なのでしょうか。煩悩の数だけ? はたまたそれ以上?

※参考:アブコ http://www.foot-balance.com/
QBハウス http://www.qbhouse.co.jp/
ロベリア http://www.roberia.com/
レスプランディール http://www.resplendir.jp/
YOMIURI ON LINE http://www.yomiuri.co.jp/feature/navi/fe_na_06021801.htm
「頭で儲ける時代」(あいであらいふ)
サンケイビジネスアイ ほか

おもしろ名古屋式喫茶店
愛・地球博の開催地として昨年、一躍注目を集めた名古屋。中でも、コーヒー一杯頼んでもちょっとしたお菓子が付いてくる、または盛りだくさんのモーニングサービスといった、ユニークかつ“超”サービス精神旺盛な喫茶店の存在は、全国区の話題となりました。

厚生労働省によると名古屋は、消費者が喫茶店にかける金額が全国平均の約3倍で、断トツ1位の「喫茶店王国」。こよなく喫茶店を愛する市民に対し、喫茶店側は過剰とも言えるほどのサービスで差別化を図ることにより、激しい競争を生き抜こうとしているのです。

数多い喫茶店の中でも有名なのが、“甘口イチゴスパゲティ”などでおなじみの「喫茶マウンテン」。このお店ならではの珍メニューに挑戦しようというチャレンジャーが日々、日本全国から集まっています。
名古屋式喫茶店の特徴であるモーニングサービスの最高峰に位置するのが、名古屋駅地下「リヨン」の「フルタイムモーニングサービス」。もはや名古屋では「モーニング」は朝を指すのではなく、オマケいっぱいのサービスを指す言葉なのだということを教えてくれます。

店そのもののユニークさにおいては、実際に新日本プロレスで使用されていたプロレスのリングが設置された「リングサイドカフェ」、無料で足湯が楽しめる「パセオ堀越」、トランポリンで遊べる「T−time」などが筆頭に挙げられるでしょうか。

もはや名古屋式喫茶店は、完全に喫茶店の域を超えた存在。喫茶店のはしごだけで、丸1日、いや一週間は楽しめそうです。

※参考:パセオ堀越サイト http://www.wa.commufa.jp/~paseo/
AllAbout http://allabout.co.jp/travel/travelnagoya/closeup/CU20060612A/index4.htm
名古屋喫茶店物語サイト http://homepage2.nifty.com/kissaten/
R25 ほか

2006年8月2日(水)

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