金融とお金

いま、元気な地方出身『社』に、何を学ぶか!?

 いま、元気で勢いのあるといわれている企業に、一つの共通項があることをお気付きでしょうか。すべてとまでは言いませんが、その多くは「地方」に本社があるという点です。

 代表格はなんといっても、「ユニクロ」でお馴染みの『ファーストリテイリング』です。その本社は山口市です。小さなメンズショップからスタートし、いまや世界的カジュアル衣料ブランドとなりました。一世を風靡した「フリース」や「ヒートテック」などのヒット商品は、性別・年代を問わず高い支持を得ているのが特徴です。いち早く“世界の工場”たる中国に注目して、製造・販売を直結させた仕組みを構築した経営者の戦略が結実したと言えます。

 船橋市(千葉県)に本社を構えるのは、スウェーデン生まれで世界最大の家具小売りチェーン「イケア」。06年に船橋に一号店をオープンしてから3年。メディアへの露出も増え、認知度は明らかにアップしています。低価格でありながら上質なデザインが施されているという点と、不良品率が2%という低さの徹底した品質管理が、IKEAファンを増やしている理由でしょうか。

 福島県を中心に、宮城、山形、栃木、茨城にかけてスーパーチェーンを展開するのは、郡山市に本社を置く「ヨークベニマル」。「セブン&アイ・ホールディングス」傘下の一社で、地元以外の人には馴染みが薄いかもしれませんが、全国の同業者からは、その動向が注目されているほど。小売り業で利益を上げる源は、“人”がすべてだと説く創業社長の理念が、パートタイマーでも経営や商品開発にまで参画できる風土を培いました。

 「お、ねだん以上。」というコピーでアピールしているのは、1972年創業、札幌に本社を置くインテリア大手の「ニトリ」。このところの勝ち組企業の一つとして必ずノミネートされる元気企業です。社長は、似鳥さん。商品開発から製造・輸入・販売・配送に至るすべてを自社で行うことで、安価を実現し、他社との差別化を図っています。

 他にもまだまだあります。

 価格の安さと地元に根ざした店舗展開で、10代女性にも人気の衣料品チェーンストア「しまむら」の本社は、さいたま市。
 旧福武書店の「ベネッセコーポレーション」は、岡山市。
 100円ショップチェーンの「ザ・ダイソー」は、東広島市。
 世界に名だたる「任天堂」は、京都市が本拠地です。

 このご時勢にあって、これらの企業の好調の要因は何なのでしょう? 同業者がお手本にすべき点はどこなのでしょう?

 革新性? 親しみやすさ? 人材の育成? 価格戦略?…おそらくどれも欠かせない要素にちがいありません。しかし、地方ならではの「地道さ」とか、花より実をとる「堅実さ」とか、消費者との距離感とか、根底に流れるそういったものの積み重ねこそが、元気の素となって開花したような気がします。

※参考:ファーストリテイリング  http://www.fastretailing.com/jp/   
イケア http://www.ikea.com/jp/ja/
ヨークベニマル http://www.yorkbeni.co.jp/
ニトリ http://www.nitori.co.jp/
しまむら http://www.shimamura.gr.jp
ベネッセコーポレーション http://www.benesse.co.jp/
ザ・ダイソー http://www.daiso-sangyo.co.jp/
任天堂          http://www.nintendo.co.jp/
日経MJ(2009年3月20日付/4月1日付)

2009年6月11日(木)

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