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注目度◎のバイオ燃料市場他:12月

注目度◎のバイオ燃料市場

 環境問題が深刻化する現在、バイオ燃料(バイオエタノール)ビジネスに大手企業が続々と参入を発表しています。主にトウモロコシやサトウキビ、食用油などを発酵して作られるバイオ燃料は、光合成時にCO²を吸収する植物が原料であることから、理論上、燃焼してもCO²排出量は減少、またはプラマイゼロであると見込まれています。

 日本ではバイオエタノールの製造および実証試験に内閣府、農水省、経済産業省、環境省、各地方自治体と多業種の企業が共同で当たっており、07年よりバイオエタノールを3%含んだガソリン「E3」の試験販売が、一部のガソリンスタンドで開始されました。

 アサヒビールは九州沖縄農業研究センターとの共同研究で、従来種より高バイオマスのサトウキビの開発からエタノールの製造、E3ガソリンを自動車用燃料として実際に使用するまでの全工程において実証実験を行っています。トヨタ自動車はバイオ燃料が普及しているブラジルにおいて07年、バイオ燃料の使用が可能な自動車を発売しました。そのほか大阪府堺市や大成建設など5の協同出資による「バイオエタノール・ジャパン・関西株式会社」やホンダなど、色々な企業や自治体が様々な角度からバイオ燃料ビジネスに取り組んでいます。

 ただしそこで懸念されるのが、原材料価格の高騰による食料品などの値上げ問題です。バイオ燃料の原料となるトウモロコシや菜種への転作で大豆や小麦の供給が減り、国際相場の価格が高騰。食糧自給率が低く、小麦の8割強を輸入に頼っている日本は大きな打撃を被っており、早急な解決が望まれます。

 地球にやさしく、企業の社会へのアピール度も高いバイオ燃料ビジネス。前途には大きく魅力的な市場が広がっています。課題克服と共に、早い実用化が期待されています。

※参考:アサヒビールHP http://www.asahibeer.co.jp
毎日新聞
R25

防犯ビジネス進化中

 日本の安全神話は崩れ、安全は「買うもの」とまで意識が向上する中、急成長を遂げているのが、防犯ビジネスです。社団法人日本防犯設備協会の統計によると、05年の防犯設備市場は1兆1916億円、06年予測は1兆2567億円にまで達しています。

 多業種からの参入も多く、GPSやICタグはもちろん、今だ銀行に取り入れられた記憶の新しい生体認証技術といった最先端テクノロジーが駆使されており、その進化には目を見張るものがあります。

 中でも、最も注目されているのが、こどもを誘拐などの犯罪から守る児童防犯システムです。金融機関の債権回収システムでトップシェアを誇るアイティフォーが大阪教育大学附属池田小学校の依頼で開発した「お守りキッズ」は、GPSを利用する点は従来の児童防犯システムと同様ですが、子どもの移動した軌跡が確認できるほか、子どもの定期的移動経路を設定しておけば、その周辺エリアからはずれた場合、保護者への連絡がいくなど、従来品と比べ性能が格段とアップしています。また、子どもが利用する携帯電話は一部のau製品に限られるものの、保護者の携帯は手持ちのままで大丈夫だというのがポイント。

 一方、松下電器は高齢化社会の進展に伴う高齢者のみ世帯の増加に目を付け、ワイヤレス住宅防犯システム「かんたんマモリエ」を発売しました。そのほか、携帯電話「FOMA」で遠隔操作できる留守番ロボット「ロボリア」(テムザック)や、高セキュリティが要求されるオフィスの入り口用として販売台数を伸ばす、非接触型赤外線顔認証システム(スマートワイヤレス)など、一昔前まではSF映画でしかお目に掛かれなかったようなセキュリティシステムが続々誕生。防犯システム市場は目が離せない最先端市場として成長しています。

※参考:株式会社アイティフォーHP http://www.itfor.co.jp
社団法人 日本防犯設備協会 http://www.ssaj.or.jp/hanzai_t/gr03.html
ロボリア公式サイト(株式会社テムザック) http://www.roborior.com
松下電器HP http://panasonic.co.jp
SPA!

用途広がる書道家。味で粋な集客のポイントに

 書道がここ数年ブームのようです。もともと書道は習い事の定番として、中年やシニア世代に人気があったことに加え、相田みつをやあるいはタレントの片岡鶴太郎などが独特の世界観を描いて書の世界を広げていましたが、最近のブームの傾向としては若手の書道家の台頭があります。その代表が武田双雲、双龍兄弟や矢部澄翔、紫舟などの女流作家です。ただ若いだけでなく、音楽家や歌舞伎役者、写真家などと一緒にコンサートやパフォーマンスを展開するなど、自在な活動と表現で新境地を開いているところにあるようです。作風も自在で、たとえば若手女流書家の國重友美はアルファベットと漢字を組み合わせたその名も「ええかんじ」という独特の世界を広げています。

 こうした影響もあり、書家の方々の仕事も広がっているようです。書道教室のほかに、食品店舗の看板やメニュー、日本酒や焼酎、お茶や飲料水のラベル、あるいは年賀状ソフトのサンプル書体、映画タイトル、ホームページタイトルにゲームソフトのタイトルなど、市場は確実に増えているようです。

 パソコンの普及などで書道人口は年々減ってきているといわれますが、一方でデジタルな世界に染まった人が、改めて書のよさを知ることも増えているようで、そのあたりが書の市場を広げているのかもしれません。

 とくに人気があるのが、店舗などの看板。書の看板は和食では定番ですが、とくに個性的で味わいのある書は、集客効果も抜群で、店の売り上げを大きく左右するといわれています。

 こうした客寄せのための看板は、ここに来ての書道ブームのおかげで書道教室の先生にも依頼が舞い込むようになってきています。たとえば埼玉県の「香雅アート」は、もともと書道教室の先生が立ち上げた書によるアート看板の工房。別名「客寄せ看板」とも言われ、掲げるとその店が必ず繁盛するとなかなかの人気だそう。依頼があるとまずその店に出向き、場所と周辺地域の雰囲気や客層を確認したうえで、どういうイメージの店にしたいのかとか、丹念に聞き出すようです。ただ「こういう店の看板を書いて」ということではないようです。またここでは書風もその雰囲気によって書き分けることができるため、書風が確立した大家にくらべ、利用しやすいという面もあるようです。

 一方、広告業界では一般の書道とは別に「デザイン書道」という分野が確立しています。こうした専門家の人も近年の書道ブームで活況を呈しているようです。出版社の誠文堂新光社では、そういったデザイン書道を目指す人のために今年「練習長付デザイン書道」という本を発行しています。

 伝統的な書家の方からは最近の傾向に眉をひそめる向きもあるようですが、事業の差別化を図りたい人や、個性を強調したい店づくりにこういった書のニーズはまだまだ広がりそうです。

※参考:財団法人「貿易研修センター『書道ブームの背景』」
http://www.iist.or.jp/wf/magazine/0539/0539_J.html
毎日JP 女流書家 http://mainichi.jp/enta/art/sho/joryu/
武田双雲サイト http://www.fudemojiya.com/futaba-mori/souun.htm
デザイン書道 筆文字なび http://www.sho.ne.jp/index.shtml
頭で儲ける時代07「9月号」
ほか

2007年11月27日(火)

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