生活と暮らし

お雑煮に生きる、食文化のDNA。他:1月

お雑煮に生きる、食文化のDNA
出身地の異なる夫婦が迎える初めての「お正月カルチャーギャップ」がお雑煮。当たり前だと思っていた自分の食べなれているお雑煮が、実は郷土色いっぱいのものだと知る一瞬でもありますね。

 お雑煮の違いでよく耳にするのは「角餅」と「丸餅」。一般に東の角餅・西の丸餅といわれています。およその分岐点は三重・滋賀・福井・石川・富山で、これらの県は角と丸との混在型。この県は地図上ほぼ縦に並んでおり、日本地図を縦割りしたような感じになります。一説には関が原の合戦で角と丸に分かれたとか。

 一方、お餅と一緒に入れる具材も地域の特産物などが入ることが多く、広島の牡蠣をはじめ、東北地方は山菜、新潟は鮭・いくらなど。関東は鶏肉を入れることが多いようです。つゆは大きく分類すると醤油のすまし汁と味噌仕立ての2種類。そこからまた、ダシの種類や味噌の色、種類など多岐にわたって分類されます。

 そもそもお餅はお祝いごとや特別の日に食べる「ごちそう」で、豊作・豊漁や家内安全、無病息災を願って年神様へお供えするものでした。それをいただいたのが始まりで、室町時代からお雑煮は存在したようです。ちなみに沖縄は独自の食文化が発展しており、雑煮文化は存在しないそうです。

 輸送手段やインターネットの普及により食べ物が全国均一化していくなかで、お雑煮は断然別格。文化庁が日本全国から寄せられたお雑煮を「お雑煮100選」としてまとめ、書物を発行したことからもうかがい知れます。郷土の伝統を受け継ぐこの食文化を、未来へとつなげていきたいですね。

※参考:文化庁 http://www.bunka.go.jp/  
小西酒造株式会社 http://www.konishi.co.jp/html/fujiyama/
るるぶ http://www.rurubu.com/

こたつで身も心も暖かく、一家団らんを
暮らしが洋風化し、畳の部屋が少なくなっても衰えない人気を誇るこたつ。こたつと聞くだけでほっこりと暖かくなるような気がする、などという会話も聞こえてきそうです。

 こたつはさかのぼること室町時代、囲炉裏の消えかけの炭に「紙子(かみこ)」という紙で仕立てた服をかぶせ、その上にやぐらを置いて暖をとったのが始まりです。機密性の低い家屋は部屋全体を暖めるのには不向きだったことが、こたつの発明(?)につながったといわれています。のちに炭を陶器に入れて使用したことで移動ができるようになったのが現代の置きごたつの礎です。移動はできないものの根強い人気の掘りごたつは1909年、イギリス人陶芸家バーナード・リーチが日本で発明したという説があります。

 さて、昭和30年代になり、熱源が電気となる現在のこたつの様式に変わり、熱源がハロゲンヒーター使用のものや、人を感知してスイッチが自動でオンオフするものへと進化をとげています。形も現代の生活スタイルにマッチするような椅子・テーブル方式のダイニング風、円形こたつなどさまざまなものが揃うようになっています。

 こたつの周りはホコリがたまりやすく、ダニの温床になりがちですので、こまめに布団を干し清潔を心がけましょう。低温やけどや脱水症状を起こすことがありますので、長時間の連続使用にはご注意を。

 こたつを囲み、家族で過ごす時間が長くなったという声も聞かれるように、こたつは単なる暖房器具でなく、家族の団らんを演出する小道具。身も心も暖まって、冬を元気に過ごしましょう!

※参考:日本文化いろは事典 http://iroha-japan.net/
ネットミュージアム http://www.netmuseum.co.jp/

たすきがつなぐ絆〜駅伝〜
冬の風物詩としてすっかり定着した感のある駅伝。1本のたすきがつくるドラマが多くのファンを魅了している人気のスポーツです。駅伝は日本生まれの競技で、今では「EKIDEN」の名前でも通用するインターナショナルなスポーツ。駅伝を簡単に言うと、公道(ロード)をいくつかの区間にわけ、チームの選手によるリレー方式で競う長距離競走。チームスポーツながら、最近は区間第一位を目指すなど個人の戦いも熱くなっているようです。

 さて、駅伝とは実にうまいネーミングだと思いませんか?名づけ親は武田千代三郎。彼が「東海道五十三次の伝馬制」から着想したものだそうです。伝馬制とは、「駅」と呼ばれる道路におかれた中継所に人や馬をおき、そこに人が来ると次の駅まで乗り継ぎの馬を用意するシステムのこと。ここから、中継所で待つ仲間にたすきを渡し、全区間を走る駅伝という競技が生まれました。

 駅伝という競技が初めて行われたのは1917年のこと。「東海道五十三次駅伝競走」という名前で、何と京都の三条大橋から東京の不忍池という23区間、508km、スタートからゴールまで3日間という東海道の名にふさわしいレースだったそうです。

 その後、駅伝大会は全国各地で開催されています。中学生から社会人まで、その層の厚さはさすが駅伝大国日本という感じです。なかでも多くの人が注目するのは、元旦に行なわれる「ニューイヤー駅伝全日本実業団駅伝」、1月2・3日と2日にわたって繰り広げられる「箱根駅伝」。もはやお正月の行事として定着し、その人気を不動のものとしています。選手たちの1本のたすきにつなぐ『夢』に思いをはせながら、応援したいものですね。

※参考:ローム株式会社 http://www.rohm.co.jp/
伊勢市観光協会 http://www.ise-kanko.jp/
株式会社はてな http://www.hatena.ne.jp/
箱根駅伝公式web http://www.hakone-ekiden.jp/
株式会社東京放送 http://www.tbs.co.jp/newyear06/

2007年3月22日(木)

相談・お問合せ